理事役員

副理事長 應和 悠太

ご 挨 拶

 「遠くの親戚より近くの他人」ということわざがある。

いざというときに頼りになるのは、遠く離れて暮らす親類ではなく、近所に住んでいる他人の方だということだ。

 このことわざの通り、かつては地域の相互扶助や家族同士の助け合いにより、人々の暮らしが支えられてきた。日常生活における不安や悩みを気軽に相談できる相手、世帯の状況の変化に気づいた人たちが支えてくれる、そのような人間関係が身近にあった。子育てや介護など、助け合いが必要な場合に家族以外の地域住民がそれを担っていた。

 

 しかし、高齢化や人口減少が進むことで、地域コミュニティを支える人材が不足し、地域住民同士で触れ合うイベントなどの規模の縮小や開催の中止が余儀なくされている状況である。また、住民の地域コミュニティへの意識・関心の低下などから、地域とのつながりが弱まり続けている。さらに、新型コロナウィルス感染拡大防止でこの悪循環に拍車がかかった。

 そのなかで、厚生労働省では「地域に生きて暮らしている以上、誰もが支え・支えられるものである」という考え方のもと、地域の資源や人の多様性を活かしながら、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会を目指す「地域共生社会」の実現に向け動き出している。

 

 2023年度、藤原委員長には呉市の各地域の人が互いにつながり、地域の独自性を見つめ直し、対話を重ね、呉市の課題でもある「地域共生社会」の実現に向け、地域コミュニティの活性化が出来るような活動をおこなってもらう。

 

 人々がつながり、お互いを理解し、地域の相互扶助や家族同士の助け合いによって人々の暮らしが支えられてきたかつての生活様式のように、地域住民が集まるつながりの創出から、地域コミュニティの再生を目指し活動していけるよう導いていく。