副理事長 坂本 治人
ご 挨 拶
『百試千改』
これは天下の名酒広島酒発展の基礎を築き「吟醸酒の父」と言われた日本の酒造家である三浦仙三郎氏が貫いた信念だ。
『百回試して、千回改める』失敗を恐れずに挑戦し続けることは、簡単なようで難しいことである。このような途方もない挑戦の末に、現在の吟醸酒造りの礎となった軟水醸造法を生み出し、我々は今も美味しい日本酒を味わうことができている。これは三浦氏ひとりの力では、到底成し遂げられなかっただろう。本来、酒造りはひとりで行うものではない。すぐそばに同じ志を持った仲間が居たからこそ、実現できた偉業である。
人生には幾つもの岐路があり、そこには新たな仲間との出会いがある。また、仲間との協力によって、自分では想像も出来ないような新たな発想を生み出すことができる。そのような場面は年齢関係なく、学校や企業等でも多く存在する。
もちろんどのように出会うかも重要であるが、同じ目標に向かって切磋琢磨する時間が、有意義なものであればあるほど関係が醸成されていく。
それは、単年度制を敷き毎年組織が変わる青年会議所と同様である。
2023年度、私は「まちづくり」と「会員拡大・アカデミー」を担当するふたつの委員会を導くこととなる。
まちづくり委員会を担当する槙岡委員長の素早い判断力と強力な求心力で、活気ある呉のまちにするために、若者同士のつながりを創出し、互いを信頼し合える強い関係性を構築する。
拡大アカデミー委員会を担当する神田委員長の高い洞察力と大胆不敵な振る舞いで、現役会員全員を巻き込みながら、多くの新しいつながりを作り、同じベクトルで活動していく仲間を迎え入れる。
両委員会に共通する「人とのつながり」を一人でも多く増やし、次の世代に引き継いでいく。これが私に課せられた使命だ。
この強力な2名の委員長と共に『百試千改』の信念を貫き、幾度も議論を交わし、互いを理解し、素晴らしい事業を展開できるように成功の道筋を示していく。