ドミノでつなぐ日本一

2014年8月23日(土)・24日(日)

呉市立本通小学校において神田委員長率いる呉ハツラツコミュニティ委員会の対外事業「ドミノでつなぐ日本一!」が開催されました。
事業の主旨は「次世代を担う若者が、小学生と生活を共にし共同作業に取り組むことで、リーダーシップを磨くと共に地域コミュニティに積極的に関与するきっかけを提供すること」。具体的には百数十名の小学生をAからJの10チームに分け、各チームに若者1名をチームリーダーとして任命。チームごとに力を合わせ、与えられた時間内(1泊2日)に「日本一のドミノ」を達成するのが目的です。
若者1人が十数人の小学生を率いてドミノを並べるのは至難の業です。こうやればうまくいく、という指針もありません。リーダー自身が先頭を切って手本を見せたり、十数人をさらにチーム分けして高学年生にサブリーダーとなってもらっい低学年生の面倒を見させたり、褒めたり時には叱ったりと、考え悩み、試行錯誤しながら目的達成を目指してもらいます。
呉青年会議所のメンバーはなるべく口や手を出さず、若者と小学生の成り行きを見守ります。
始めは楽しそうにドミノに取り組んでいた小学生も、並べては倒れる、2歩進んで3歩下がる、といった状況に次第に進行スピードが落ちていってしまい、終いには体育館を駆け回りだす小学生もでてくる始末。それでもリーダーは小学生を何とかドミノに向かせようと奮闘します。
夕方までの作業が終わった時点での進捗度は約2割といったところ。翌日のお昼までには何としてもドミノを完成させねばなりません。始めは若者と小学生に作業を任せていた呉青年会議所のメンバーもさすがに慌て、皆がお風呂に入り夕食を摂る間にこっそりとドミノを並べ始めます。夕食後は本来はレクレーションの時間としていたのですが、心身ともにリフレッシュした小学生がたくさん手伝いに戻ってきてくれ、一気に作業ははかどりましたがそれでも完成には程遠い状況です。子供が寝静まった夜の体育館で、若者リーダーと呉青年会議所のメンバーが居残り、体力と気力が続く限り黙々とドミノを並べ続けました。

翌日は朝6時起床。6時30分から全員でラジオ体操をおこない、一日の活動をスタートさせました。
昨日は体育館を走りまわったり、ドミノを雑に扱う小学生もいましたが、2日目は朝礼でのリーダーの注意をよく聞き、ほぼ完成したドミノを崩さないように注意しながら作業にあたってくれました。そしてついに参加者全員の努力が実り、当初の計画通りにドミノを並べることができました。体育館全体にところ狭しと並んだドミノで描かれた絵は、見ていて本当に爽快でした。
皆が昼食を摂る間に呉青年会議所のメンバーとドミノ協会の方が手分けして最終チェックをおこない、準備は万端整いました。いよいよドミノを倒す瞬間が訪れます。サポーターの住本明日香さんが司会をつとめ、期待と不安の入り混じる瞬間を盛り上げてくれます。そして若者リーダー、小学生、呉青年会議所メンバー、小学生の父兄が見守る中、代表に選ばれた小学生が1個目のドミノを倒した途端、連鎖して次々とドミノが倒れ始めました。呉名物を描いたドミノの絵、自分たちが作った仕掛けがうまく倒れるのを見る度に大きな歓声があがりました。倒れても倒れても並べ直した苦労が報われる瞬間です。そしてあっという間にすべてのドミノは倒れ終わりました。大成功です。中にはあれだけの時間をかけて作っても一瞬で倒れてしまうことにがっかりした人もいるかもしれませんが、ここに至るまでの過程で根気強くドミノを並べ続けたことや、皆で力を合わせてひとつの目標に向かって行動したことは素晴らしい経験となり、これからの人生の肥やしになることは間違いないでしょう。
皆で記念撮影をした後、チームミーティングで最後の話し合いをおこないこの2日間を振り返りました。
ドミノを片付けて事業終了。改めて自分たちの並べたドミノの数の多さを実感しました。